最近「少し動いただけで疲れてしまう」「なかなか疲れが抜けない」「身体がだるい」などの不調を感じていませんか?もしかしたら、その原因は肺活量が少ないことかもしれません。肺活量が低下すると、呼吸は浅くなりがちに。浅い呼吸は、わたしたちの心と身体にさまざまな影響をもたらします。
この記事では、肺活量の低下がもたらす影響や肺活量を鍛える方法をご紹介します。最近疲れを感じやすい方はぜひ参考にしてみてください。
「肺活量が少ない」とはどういうこと?
肺活量が少ないとはどのような状態なのでしょうか。
呼吸のしくみや肺活量の基準値とともにご紹介します。
呼吸のしくみ
私たちは、生命を保つために絶えず呼吸をしています。また、1日の呼吸数は2万回におよぶといわれています。
呼吸によって鼻や口から吸い込んだ空気は、肺に送られます。しかし、肺には筋肉がないので、自分の力で空気を吸い込んだり、吐いたりすることができません。私たちが呼吸するとき、肋骨の間にある筋肉や横隔膜を動かすことによって、肺の中の空気を出し入れしています。この呼吸に関する筋肉を総称して呼吸筋と呼びます。
このように呼吸筋が作用し、肺は空気中の酸素を血液中に取り入れます。そして、血液中から出された二酸化炭素を肺の外へと送り出しているのです。
肺活量の基準値
肺活量は、思い切り息を吸って、力いっぱい吐き出したときの空気の量のことです。肺活量の平均値は、成人の男性で3,000〜4,000ml、成人の女性で2,000〜3,000mlといわれています。また、年齢、性別、身長などの条件よって基準値は異なります。つまり、ご自身の年齢や性別、身長などによって決まる基準値よりも実際の肺活量が下回る場合、肺活量が少ないということになります。
下記の記事では、肺活量や肺活量の基準値についてくわしく解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
アスリートの肺活量の平均値とは?肺活量の基礎知識や肺活量を増やす方法を紹介
肺活量が少ない=浅い呼吸が原因かも!
肺活量が少ないということは、呼吸筋の働きが弱まっている状態。これは浅い呼吸が原因かもしれません。
疲労やストレスなどによって自律神経のバランスが崩れ、交感神経が活発になりすぎると、呼吸筋である横隔膜のはたらきが鈍って胸式呼吸をすることが多くなります。胸式呼吸は比較的浅い呼吸といわれ、酸素を体内に取り込む力が弱くなってしまっている可能性があります。心身の不調に悩んでいるという人は、まずはご自身の呼吸が浅くなっていないか確認してみましょう。
浅い呼吸が身体にもたらす影響
長引く新型コロナウイルス感染症の影響などにより社会全体で緊張状態が続き、呼吸が浅くなっている人が増えています。
浅い呼吸は酸素不足を招き、心身にさまざまな影響を及ぼします。浅い呼吸が私たちの身体にもたらす影響について、一つずつに見ていきましょう。
① 疲れやすい
呼吸が浅く体内の酸素が不足していると、慢性的なエネルギー不足の状態に陥ります。そして、身体が疲れやすい、だるさを感じやすいなどの症状がみられます。
呼吸によって吸い込んだ酸素は、肺から血液中に取り込まれ全身の細胞へと届けられます。そして、細胞へ届けられた酸素は食べものから取り入れた栄養と結びつき、わたしたちの身体が活動するためのエネルギーを生み出しています。
しかし、呼吸が浅いと、全身に十分な酸素や栄養が運ばれなくなってしまい、必要なエネルギーを生み出すことができません。それにともなって身体は疲れやすく、休んだとしても疲れが抜けにくい状態になってしまうのです。
② 基礎代謝の低下
浅い呼吸は、酸素不足を引き起こし、代謝を低下させるといわれています。
基礎代謝とは、私たちの体温を上げたり心臓を動かしたり、生命を維持するために最低限必要になるエネルギーのこと。基礎代謝が低下するとカロリーを消費しにくくなり、痩せにくく太りやすくなるなどのデメリットもあります。
③ こりやむくみ
浅い呼吸では全身の血流が悪くなって筋肉がこわばり、身体の冷えにもつながります。また、血流の悪さは身体のこりやむくみの原因にもなります。
④ 精神的に不安定になる
浅い呼吸を続けていると、呼吸に体を緊張させる交感神経が活発となり、逆に身体をリラックスさせるための副交感神経の働きが抑えられてしまいます。そのため、ストレスや不安を感じやすくなります。
交感神経が活発な状態が続くと、ホルモンバランスが乱れたり、気分の浮き沈みや睡眠障害などを引き起こしたりする可能性があります。
このように、浅い呼吸は心身ともにさまざまなリスクをもたらします。また、こちらの記事では浅い呼吸から深い呼吸へと変えることのメリットや、トレーニング方法について解説していますので、合わせてご覧ください。
「深い呼吸」をするメリットとは?簡単なトレーニングから挑戦してみよう!
疲労感を解消しよう!肺活量を鍛える方法
ペットボトルを使ったトレーニング
肺活量を鍛えるために誰でも気軽に取り組みやすいものとして、ペットボトルを利用したトレーニングがあります。ペットボトル口にくわえて、思いきり息を吸ったり吐いたりすることで肺活量のトレーニングを行います。ペットボトルの大きさはさまざまですが、まずは500mlサイズのペットボトルから始めましょう。
ペットボトルを使ったトレーニングの具体的な方法は、下記の記事でご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
有酸素運動(ランニング)
肺活量を増やすためには、ランニングなどの有酸素運動がおすすめです。
ランニングを行ったとき、最初は30分しか走れなかったのが、徐々に徐々に時間をのばして60分走れるようになったということがあります。これは、有酸素運動を繰り返し行うことで、次第に身体が慣れて酸素を効率よく使えるようになるためです。
一方、ランニングはいきなり長い時間走るとけがのもとになりますので、短時間から始め、徐々に時間を伸ばすようにしましょう。
呼吸筋トレーニングデバイス(エアロフィット)
「効率的に肺活量を高めたい」場合には、肺活量のトレーニング専用のグッズを使うことも有効です。
呼吸筋トレーニングデバイス「エアロフィット」は北欧の国・デンマークで開発された、呼吸筋トレーニング専用のグッズ。エアロフィットを使用するメリットは横隔膜と肋間筋を中心とした呼吸筋をダイレクトに鍛えられることで、効率的に肺活量のトレーニングを行うことができます。
エアロフィットは口にくわえて使用し、コンパクトなサイズ感で持ち運びしやすく、生活の中に気軽に取り入れることができます。呼吸筋のトレーニングを習慣化したい人、肺活量を鍛えて運動時のパフォーマンス向上に役立てたいという人にはおすすめです。
エアロフィット・アクティブ / AIROFIT ACTIVE
肺活量を鍛えて、疲れにくい身体を手に入れよう!
肺活量が低下すると、肺の換気能力が弱まり浅い呼吸になりがちに。浅い呼吸は、疲労感や基礎代謝の低下、ストレスの原因になるなどわたしたちの心と身体にさまざまなリスクをもたらします。
健康な人でも年齢とともに低下するといわれている肺活量ですが、適切なトレーニングを行うことで鍛えることも可能です。生活に肺活量のトレーニングを取り入れ、疲れにくい身体を手に入れましょう!