「1日2回筋トレしたら、効果も2倍になるの?」という疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。1日2回の筋トレは「ダブルスプリット法」と呼ばれる、トレーニングにおけるテクニックの一つです。
今回は、ダブルスプリットのメリットやデメリットについてくわしく解説します。ダブルスプリット法を実践する際の注意すべきポイントについても解説していますので、筋トレ初心者の方や筋トレの効果を早く感じたいと考えている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
1日2回の筋トレを行う「ダブルスプリット」
ダブルスプリットとは、「ダブル=2回、スプリット=分ける」という意味を持つ、筋トレ方法の一種です。ここではダブルスプリットがどのような方法なのかくわしくお伝えします。
● ダブルスプリットとは
ダブルスプリットとは、1日2回の筋トレ法で、ボディービルダーやアスリートなども取り入れている、理想の身体を作り上げるための筋トレ法です。ダブルスプリットは午前に1回目、午後に2回目を行うのが一般的で、時間によってそれぞれ違う部位を鍛えることで筋肥大に効果があるとされます。
1日2回の筋トレは筋肉が効率的に鍛えられる一方で、身体への負担も倍増するため、ダブルスプリットを取り入れる際には注意点をしっかりと把握してから行うようにしましょう。
ダブルスプリットのメリット
1日2回の筋トレ、ダブルスプリットを行うことで
- 筋トレ1回あたりの集中力が増す
- 筋トレ頻度が増える
などのメリットがあります。これらのメリットについて一つずつくわしくみていきましょう。
● 筋トレ1回あたりの集中力が増す
ダブルスプリットでは、2回に分けてトレーニングを行うことで、1回あたりの集中力が持続し、効率的にトレーニングを行うことができます。
疲労を感じながら長時間トレーニングを行うよりも、いったん休憩を挟み、エネルギーや集中力を回復させてからトレーニングを行うことができるでしょう。また、集中してトレーニングすることで、ケガや故障のリスクの軽減、きちんと負荷をかけられたトレーニングにもつながります。
● 筋トレ頻度が増える
1日に2回の筋トレを行うということは、それだけ筋トレの頻度が増えることになります。筋トレがより習慣化しやすくなること、また、1日あたりの筋トレの種目数も増えるため、それぞれの動きやフォームの習得にもつながるでしょう。
また、筋トレを行った後はタンパク質の合成が促され、筋肉が増やしやすい状態になっています。2回に分けてトレーニングを行うことで、1回のトレーニングのときよりも、タンパク質の合成が促されやすくなります。
ダブルスプリットのデメリット
ダブルスプリットにはメリットがある一方、
- 筋肉の分解が優位になることがある
- 全身の疲労が溜まりやすい
というデメリットが挙げられます。それぞれくわしく見ていきましょう。
● 筋肉を分解させてしまうことがある
「筋トレのオーバーワーク」「筋トレのやり過ぎはよくない」という話を聞いたことがある方もいるかもしれません。オーバーワークとは筋トレのやり過ぎにより、筋肉の回復が間に合わずに疲労感が持続する状態のこと。筋トレを1日2回行うということは、過度なトレーニングとなってしまうリスクが高まります。
さらに、筋トレをやり過ぎると、筋肉を分解させてしまう可能性があるのです。筋肉の分解はエネルギーが不足することが原因。できるだけエネルギー不足にならないように、細かく栄養を補給すること、長時間のトレーニングをしないようにすることが大切です。
● 全身の疲労が溜まりやすい
1日2回の筋トレを行うダブルスプリットでは、全身の疲労が溜まりやすくなります。疲労した状態でトレーニングを続けると、フォームの乱れや集中力の低下から、けがのリスクも考えられます。負荷や回数、時間を調整しながら筋トレを行う必要があるでしょう。
1日2回の筋トレを行うときの注意すべきポイント
1日2回の筋トレは通常の筋トレよりも身体に負荷がかかるため、気をつけなければならない点がいくつかあります。ここでは、1日2回の筋トレを行うときの注意すべきポイントを解説します。
● 筋トレ初心者には負荷が大きい
1日2回の筋トレを行うダブルスプリットは初心者にとって負荷が大きいトレーニング方法です。そのため、筋トレ初心者の場合は、1日1回の筋トレを週3日程度からはじめるなど、低い負荷のトレーニングから行うようにしましょう。
筋トレを半年〜1年程度継続した後、物足りなさを感じたり、さらなる理想の身体に近づきたい場合にはダブルスプリットを取り入れるなど、徐々にトレーニングの負荷を上げていくことをおすすめします。
● 筋トレにかける時間は30分~1時間を目安にする
1日2回の筋トレのうち、筋トレ1回あたりにかける時間は30分〜1時間を目安に行いましょう。筋トレは継続して効果が現れるものなので、1度に何時間も行う必要はありません。
とくに1回目の筋トレでやり過ぎてしまうと、2回目の筋トレのときまで回復が間に合わず、疲れを持ち越してしまう可能性があります。
● 1回目と2回目の筋トレは6時間以上、時間を空ける
筋トレを効果的に行うためには休憩も大切です。1回目のトレーニングをしたら、6時間以上空けて、エネルギーを回復させてから2回目を行いましょう。
例えば、朝6時に筋トレをしたら次は12時、昼12時に筋トレをしたら次は18時など。最低でも6時間は空けたほうが、エネルギーが回復し、1回のトレーニングの質や集中力を向上させやすくなります。
● 1回目と2回目の筋トレは違う部位を鍛える
ダブルスプリットで1日2回筋トレを行う場合、1回目と2回目の筋トレは違う部位を鍛えましょう。これは、同じ部位ばかり鍛えていると、その部位の疲労が抜けずにオーバーワークを起こしやすいためです。
筋トレ後、筋肉の回復には48〜72時間程度かかるとされているため、同じ部位を鍛えるなら週に2回程度がおすすめです。
● 空腹はNG!しっかり栄養補給をする
空腹時の筋トレはエネルギー不足となり、筋肉の分解も進みやすいため、あまりおすすめしません。しかし、食後すぐの筋トレは消化不良を起こしやすいため、消化が完了する食後2〜3時間の筋トレがベストなタイミングといえます。
また、筋トレ後には傷ついた筋肉を修復するため、栄養摂取が必要です。エネルギー源となる糖質や脂質、筋肉の材料となるタンパク質を摂取しましょう。
● しっかり睡眠をとる
筋トレの効果を最大限引き出すには、睡眠の質を高めることが大切です。しっかり睡眠をとることで、肉体的な疲労が回復するでしょう。また、睡眠中に分泌される成長ホルモンは、体組織を修復し、筋トレで傷ついた筋肉を修復・合成します。
自分に合った方法で、筋トレを習慣化しよう
1日2回筋トレを行うことは身体への負担が大きいため注意が必要ですが、正しく実践できればさらなる筋肉の増量が期待できます。また、筋トレの効果を実感するためには、トレーニングしている時間だけでなく、「食事」や「休息」の時間も含め、トータルで考えることがポイントです。
何よりも筋トレは「習慣化」することが大切。ご自身の体力やライフスタイル、理想の体型などに合わせ、無理なく継続できるような頻度で筋トレを行っていきましょう!