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【腹式呼吸がうまくできない人向け】原因と対処法について徹底解説!

【腹式呼吸がうまくできない人向け】原因と対処法について徹底解説!

緊張や不安を和らげ、リラックス効果の高い呼吸法の一つが腹式呼吸です。ただし、腹式呼吸は私たちが自然と行っている呼吸とやり方が異なるため、なかなかうまくできないという人も多いでしょう。

 

この記事では、腹式呼吸がうまくできないときに考えられる原因や対処法を中心にお伝えします。腹式呼吸の正しいやり方についても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

腹式呼吸とは

そもそも腹式呼吸とはどのような呼吸方法なのでしょうか。腹式呼吸と胸式呼吸の違いや、呼吸筋についても解説します。

 

● 腹式呼吸とは

腹式呼吸は、お腹を大きく動かした呼吸です。横隔膜をしっかり使い、自律神経のうち副交感神経が優位に働く呼吸法です。腹式呼吸では多くの空気を身体に取り込むことができるため、呼吸を深めたいときにはおすすめの呼吸です。

 

● 胸式呼吸とは

胸式呼吸とは、おもに肋骨と肋骨の間の筋肉を使って、胸の動きが目立つ呼吸。胸式呼吸は比較的浅い呼吸といわれています。一方、私たちが酸欠状態になったときに、すばやく酸素を取り込むことができます。また、胸式呼吸では交感神経が優位になるため、体をアクティブに動かしたり、気持ちを奮い立たせたいときに用いると効果的です。

 

● 呼吸をつかさどる呼吸筋

私たちが呼吸するときに使われていた肋骨の間にある筋肉や横隔膜は、呼吸筋と呼ばれます。特に横隔膜は呼吸活動の7割以上を担っているといわれています。運動時などは横隔膜に加えて、肋骨の間にある筋肉である肋間筋、内・外腹斜筋、腹直筋なども働きます。

 

● 腹式呼吸のもたらすメリット

腹式呼吸を行い、呼吸を整えることで、私たちの身体にさまざまなメリットをもたらします。ここでは代表的なメリットをご紹介します。

  • 体への酸素取り込み促進
  • 肺機能の向上
  • 基礎代謝のアップ
  • 免疫力のアップ
  • 血圧の安定化
  • 集中力アップ
  • 冷え性の改善
  • 胃腸のはたらきを促す
  • ストレス解消
  • リラックス効果

腹式呼吸は身体的なメリットだけでなく、精神的なメリットも得られることが特徴的です。腹式呼吸では横隔膜が活発に動きます。この横隔膜には、自律神経がたくさん集まっているといわれています。横隔膜を動かすことで自律神経である副交感神経に直接刺激を与えることができるのです。

そのため、腹式呼吸を行うことによって、気持ち安定し、ストレスが軽減するといわれています。ストレスを感じやすい人や、多忙な人、なかなか疲れが抜けない人などに腹式呼吸はおすすめです。

 

腹式呼吸がうまくできない原因

腹式呼吸を行うメリットはわかったけど「腹式呼吸がなかなかうまくできない」「腹式呼吸は難しい」と感じている方も多いのではないでしょうか。ここでは腹式呼吸がうまくできない原因を見ていきましょう。

 

● 胸式呼吸に慣れている

普段、私たちが自然に行っている呼吸は胸式呼吸であるといわれています。多くの人が胸式呼吸に慣れているため、腹式呼吸をやりはじめた当初は多くの人が違和感を感じるのではないでしょうか。

また、女性は腹筋群の関係から、横隔膜の大きく動かさなければならない腹式呼吸が行いにくく、胸式呼吸の傾向が強くなります。また、妊娠時にも、胎児の成長によって横隔膜が圧迫され、腹式呼吸が難しくなり、胸式呼吸が多くなります。

 

● 緊張や加齢などにより筋肉がかたくなっている

呼吸筋は緊張や加齢などによってかたくなって衰え、収縮運動を十分に行えなくなります。それと同時に、肺自体の弾力も失われ、空気を出し入れする力はだんだん落ちていきます。

加齢とともに呼吸筋や肺の弾力性が衰えると、息を吐いた後に肺の中に余分な空気が残るのだそう。そうすると、新たに新鮮な空気がしっかり吸えなくなり、息苦しさを感じたり、浅くて速い呼吸になったりします。

 

● 息を「吸う」ことからはじめている

「深い呼吸をしましょう」というと、息を吐くことよりも息を吸うことに意識が向きがちではないでしょうか。しかし、実は、呼吸は息を吸うよりも吐くことのほうが大切。

まず吐いて肺の中の空気を外に出せば、自然と空気が入ってきます。息を吸ったあとは、吸うときの倍くらいの時間をかけ、息を吐ききりましょう。

 

● 息苦しさが続く場合は病気の可能性も

慢性的に息苦しさが続く場合は病気の可能性も考えられます。肺は血液中に酸素を取り込む機能を持っているため、肺の病気のために、肺がうまく機能しないと息苦しさを感じます。近年、喫煙などが原因で増加している慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺気腫、肺がんなども息苦しさが現れやすい肺の病気です。また、パニック障害、自立神経失調症など、こころの病気でも息苦しさを感じることがあります。

息苦しさの多くは、楽な姿勢になって安静にすることで自然におさまります。しかし、安静にしていても息苦しさを感じるような場合や、日常の何気ない動作でも息苦しいときには、かかりつけの病院で診察を受けましょう。

 

腹式呼吸がうまくできない時の対処法

腹式呼吸がうまくできないときの対処法をご紹介します。

 

● しなやかさを取り戻す「呼吸筋マッサージ」

呼吸を深めるために呼吸筋のマッサージを行うことも有効です。呼吸筋に触れ、マッサージを行うことで、呼吸筋の柔軟性を高め、より多くの酸素を体内に取り入れられるようになります。その結果、腹式呼吸を十分に行うことができ、リラックス効果や集中力の向上、基礎代謝のアップなどの効果が期待できます。

 

● 寝ながらリラックスした状態からはじめる

寝たままの腹式呼吸は力が抜けてリラックスしやすい状態です。仰向けに寝て、片手を胸とお腹にあてながら腹式呼吸を行ってみましょう。ひざを立てると横隔膜が動きやくすなります。

 

● 腹式呼吸の正しいやり方を確認しよう

腹式呼吸は座って行う方法と、仰向けに寝て行う方法がありますが、ここでは仰向けに寝て行う方法についてご紹介します。

(やり方)

  1. 仰向けになり、軽くひざを立てる
  2. 手を軽く胸とお腹にあてる
  3. 口から息をすべて吐き出し、余分な力を抜く
  4. 鼻からゆっくりと息を吸いながら、お腹を膨らませる
  5. 口から「ふーっ」と息を吐きながら、お腹をへこませる

15回程度からはじめ、慣れたら1020回を目安に行いましょう。

 

腹式呼吸ができない原因を知って、適切な対策をしよう

腹式呼吸は私たちの身体にさまざまなメリットをもたらす一方、慣れていないと取り入れることがなかなか難しい呼吸でもあります。

腹式呼吸がやりにくいと感じるときは、呼吸に必要となる筋肉が強ばってしまっている可能性も考えられるため、呼吸筋のマッサージなどを積極的に取り入れるといいかもしれませんね。

腹式呼吸は、リラックス効果のある副交感神経のはたらきを活性化させるため、特に息を吐くときにはなるべくゆっくりとおこないましょう。今回の記事が、腹式呼吸をマスターする一助になればうれしいです。

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