海の中で非日常の空間を楽しむことができるのが、ダイビングの魅力です。
趣味として楽しんでいる人は多いでしょうし、ダイビングを習ってみたいと持っている人も少なくないでしょう。
とは言え、ダイビング未経験の人にとって心配なことの一つは、そのダイビング時の呼吸をマスターできるかどうか、ではないでしょうか。
海の中での呼吸法は、水圧の関係もあり、陸上とは異なる呼吸法をマスターする必要があります。
この記事では、ダイビングにおける呼吸方法とそれをマスターするための簡単なトレーニング方法をご紹介いたします。
紹介する方法を参考にぜひ実践してみてください!
ダイビング時の呼吸法はどのようなもの?
ダイビングにおいて、最も重要なものが呼吸です。
海の中では酸素マスクを背負ってダイビングすることになりますが、それでもその呼吸法は陸上の日常生活でしている呼吸法とは異なります。
ここではダイビングの呼吸法を説明します。
● 海の中では大きくて深い呼吸が基本
まず、ダイビング時の呼吸の基本は、この記事にあるように、「大きく深い呼吸」です。
「大きく深い呼吸」というのは肺が大きく広がる呼吸をすることであり、同時にお腹の筋肉を使った呼吸をするということになります。
「大きく深い呼吸」をすると、体により多くの酸素を取り込むことができるようになります。
ダイビング中は浅い呼吸を繰り返すと、タンクの中の空気を速く使い切ってしまいますので、避けたほうが良いでしょう
「深い呼吸」をするメリットとは?簡単なトレーニングから挑戦してみよう!
● 息をしっかり吐ききることが大切
ダイビングの最中には、息をしっかりと吐き切ることが大切になります。
というのも、肺の中に空気が残っていると場合によっては肺を痛めてしまうことにもなります。
そのため、ダイビング中は息を吸うことよりも吐くことのを意識したほうが、スムーズに呼吸ができるでしょう。
特に息を吐く時にゆっくりと長い時間かけて吐くようにすると、しっかり肺の中の空気を吐き切る事ができます。
また、陸上でドローインなどを実行して、腹筋を使って息を吐き出す感覚を掴んでおくと、海の中でも余裕をもって呼吸できるでしょう。
● 口呼吸をすること
ダイビング中は、口に空気タンクからのコードを加えています。そのため、海の中では口呼吸に頼ることになります。
海の中で鼻呼吸は全くできないので、この点も注意しましょう。
なぜ、ダイビング時の呼吸は陸上と違うのか
では、なぜダイビング中の呼吸は陸上のものとは異なるのでしょうか。
① 水圧が肺にダメージを与えることもあるため
ダイビングは水の中で楽しむものです。そして水の中に入ると、人間の体には水圧がかかることになります。
水圧は人間の体だけでなく、内臓にもかかることになります。また、深く潜れば潜るほど、水圧は高くなります。
そのため、深い地点でダイビングしていた人が急に浅い地点に移動すると、肺の内部にあった空気が膨張し、同時に肺も膨張します。
その結果肺が破裂して生命の危機に陥ることになります。
この肺の破裂を避けるため、ダイバーは浮上する時には潜る時以上に時間をかけて浮上する必要がありますし、その時ダイバーは息をしっかり吐き出しながら浮上しなくてはいけません。
このため、ダイビング中は息を吐き出すことが重要になってくるのです。
② タンクの中の空気を有効に使う必要があるため
ダイビング中の空気は、ダイバーが背中に背負うタンクの中に入っています。
地上のように空気が無尽蔵にあるわけではありません。
そのため、ダイビング中に浅い呼吸を繰り返すと、タンクの中の空気が短い時間で消費され、ダイビング中に「空気がない」という緊急事態に陥りかねません。
そうした状況を避けるため、ダイビング中は大きく深い呼吸をする必要があります。
③ 万が一の時、パニック状態になるのを避けるため
人間はパニックを起こすと、呼吸が浅くなります。
そしてダイビング中は空気がなくなったり、潮の流れが変わったりして、パニックに陥りやすい状況というものが現れることがあります。
そうした場合、浅い呼吸をしているときよりも深い呼吸をしているときのほうが、脳にも十分酸素が行き渡るため、冷静に対処できるようになります。
こうした理由もあるため、海の中では「深く大きな呼吸」が必要とされます。
ダイビング時の呼吸法をマスターするためのトレーニングとは
ダイビングではダイビング用の呼吸が必要であることは、すでに述べました。
では、このダイビング用の呼吸をマスターするには陸上でどのようなトレーニングをすると良いのでしょうか。
ここでは次の3つの方法を推薦します。
● ランニングなどの全身運動で持久力を鍛える
ダイビングも立派なスポーツです。しかも、かなりハードなスポーツです。
そのため、最初のうちは深い呼吸をしてダイビングを楽しむことができていても、時間が経ちダイビング後半戦になると疲れてしまい、呼吸が浅くなってしまう人もいることでしょう。
そのような人は、体力自体をつけるとダイビング中ずっと深い呼吸をキープすることができるようになります。
そのため、陸上でランニングや自転車など持久力系統を鍛えるスポーツをすることがおすすめです。
ちなみにランニングのする時には、この記事のように呼吸をすると体力をつけると同時に、呼吸を鍛えることもできます
ランニングのための呼吸法をマスターしよう!【走るのが楽しくなる呼吸法はこれ】
● ヨガ呼吸を練習する
基本的にダイビング中は「吸う」よりも「吐く」を意識した呼吸が必要になります。
そして、その呼吸は「大きくて深い」呼吸でなくてはなりません。
陸上でそうした呼吸は、ヨガで取り入れられている呼吸法と同じです。
そのため、ダイビングする人は次の記事のようなヨガ呼吸をマスターすると、海の中でもスムーズに呼吸ができるようになります。
また、ヨガ呼吸を取り入れると腹筋を使った腹式呼吸が習慣になるので、その点もダイビングする人には良い影響を与えるでしょう。
ヨガの呼吸法を実践して体調を整えよう!内科医の先生が今日からできる簡単エクササイズをご紹介
● 呼吸筋デバイス「エアロフィット」を取り入れて、トレーニングする
「エアロフィット」のような呼吸筋を鍛えるための専用器具を使ってトレーニングすることも、ダイビングをする人には有効です。
「エアロフィット」は呼吸筋をダイレクトに鍛える事ができますし、器具が小さいので、思い立ったらいつでもトレーニングすることができます。
こうした器具を使って、陸上でしっかり呼吸をトレーニングしてから海に潜ると、海の中でも余裕を持って行動することができるでしょう。
呼吸法をマスターして、ダイビングを思い切り楽しもう!
ダイビングはなかなか見ることができない海の中を楽しむものですが、呼吸をマスターできないとかなり苦しい思いをすることになります。
また、場合によっては呼吸ができなくて、パニック状態に陥ってしまったりする場合もあります。
ダイビングのための呼吸は陸上のものとは少し異なるものの、けして難しいものではありません。
陸上で呼吸方法を十分練習できれば、海の中でパニックになることも避けることができます。
呼吸法をマスターして、ダイビングを思い切り楽しみましょう!